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多言語の人口統計学辞書 日本語 ed. 1994
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将来人口推計1は、人口変動の将来の変動過程について、通常は出生、死亡、移動について何らかの仮説を設けて、人口の将来の変化を明らかにする一連の計算である。一般に、これらは純粋に形式的な計算であり、これによって設定された仮定の持つ意味が明らかになる。これに対して人口予測2とは、推計に一連の仮定を現実的に組み立てて、将来起こる可能性の高い人口動向を示す推計である。推計期間3は一定ではないが、短期的予測4が一般的である。というのも、予測期間が長くなるにつれて、予測に伴う誤差が著しく増大するからである。最もよく用いられる推計方法は、要因法5あるいはコウホート要因法5である。これは、出生、死亡、移動を別々に考慮しつつ、基準時6の性・年齢別人口をコウホートごとに時間に沿って変化させていく方法である。要因法による人口推計に行列が用いられる場合、この手法はしばしば行列(マトリックス)推計法7と呼ばれる。
- 1. 将来人口推計は、また、教育的、経済的、社会的属性別人口に関しても行なわれる。遡及推計retrojectionsは過去への推計backward projectionsと呼んだ方が正確であろうが、過去における人口の変化を辿るために同じ手法を用いることである。
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過去および現在の各時点における総人口と人口構成別の人口推計1は、様々な手法によって行われるが、その中には将来人口推計(720-1)で用いられる手法も多く含まれる。人口学的推計2には、人口推計や出生力(601-1)、死亡(401-1)などのような属性の推計も含まれている。センサス間人口推計3は、2回またはそれ以上の人口センサスの中間時点に対して行うもので、これら期首・期末の人口センサスの数字を考慮に入れた推計である。積み上げ推計誤差4とは、最新のセンサスで調査された人口規模と、前回の人口センサスならびにセンサス間の出生数の死亡数に対する超過分、および純移動(805-2)に基づいて推計されたそのセンサス時点の人口規模との差である。この差が示しているのは、出生、死亡、純移動に関するデータ誤差の大きさの違い、ならびに前後2回の人口センサスにおける調査漏れの違いである。
- 3. 人口センサス後の人口推計postcensal estimatesは、直前のセンサスの結果を考慮してはいるが、次回のセンサスは考慮していない。
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