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多言語の人口統計学辞書 日本語 ed. 1994
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出生は嫡出か否か1によっても分類される。厳密にいえば、嫡出子2とは父と母が妊娠時に結婚していた子供と定義できよう。しかしながら実際には、その分類は出生時における、または婚姻の解消(510-3)後であれば妊娠時における、母親の配偶関係しだいである。有配偶の母による出生は嫡出出生3、他の出生は非嫡出出生4である。婚前妊娠5(すなわち、結婚前に起こる妊娠)から生まれた子供も、両親が出生時に結婚していれば嫡出子とみなすのが一般的慣行である。非嫡出出生児6あるいは婚外出生児6は両親がその後結婚して嫡出子とされる8かもしれない。嫡出子化(訳注)9とは、非嫡出子に嫡出子の持つすべてまたは一部の法的権利を与えることであるが、その手続きは国によって異なる。一部の国の法制度の下では、父親が非嫡出子を認知7すること、すなわち自分が子供の父親であることを法律上認めることが可能である。
- 5. これと関連して花嫁妊娠bridal pregnanciesという用語も使われる。
- 6. 法律用語としての私生児bastardは侮辱的意味あいを持つようになったが、時に歴史人口学者により使われる。一部の国の法律によれば、姦通adulterous relations あるいは婚外関係extra-marital relations、すなわち有配偶の女子と、その夫とは別の男性との関係から生まれた子供は非嫡出子となるが、そのような出生がすべて非嫡出子と登録されるわけではない。
(訳注)日本の民法では、“準正”と呼ばれる。
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出生は出生順位1、たとえば第1子(長子)、第2子、等によっても分類される。出生順位は普通、母親のこれまでのすべての出生3を考慮して決められるが、時には現在の結婚における出生2だけを考慮する場合もある。出生順位は一般に出生(生きて生まれてきた子供)だけに基づいて決められるが、時には後期胎児死亡を含む場合もある。女性を出産順位4で分類する場合も出生の場合と同様であり、28週以上継続したすべての妊娠による出産を数えるが、その際複産は一回の分娩(603-4参照)とみなす。同様にして、妊娠順位5による分類は経験したすべての妊娠を数えて行われる。医学用語では、一度も妊娠したことのない女性は未妊婦6と呼ばれる。また初めて妊娠した女性、ならびに以前に妊娠したことのある女性に対して各々、初妊婦7と経妊婦8の語が用いられる。女性をパリティ9により分類することもある。パリティは出生児の数に基づくのが普通であるが、生物学の文献では分娩の数による。一度も分娩を経験したことのない女性は未産婦10と呼ばれる。同様に、初めて分娩を経験した女性は初産婦11と呼ばれ、その後の分娩においては経産婦12となる。
- 1. より高順位の出生higher order birthsというのは最後に特定された順位の出生よりも高次の、ひとまとめに括った順位の出生であり、“第5順位ならびにより高順位の出生”のように用いられる。
- 9. 一度も出産経験のない女性はパリティ0の女性zero-parity woman、1人しか出産経験のない女性はパリティ1の女性one-parity woman、等と呼ばれる。
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出生のタイミング1の研究は出生間隔2の長さを扱う。それは結婚と第1出生の間隔3および各出生間の間隔4から成る。ある出生と特定期日、たとえばセンサス(202-1*)または調査(203-4)の実施期日との間隔は開放出生間隔5と呼ばれる。その調査期日をはさんで、それ以前の出生とそれ以後の出生との間隔はまたがり間隔6と呼ばれる。出生タイミングの研究には、結婚とN番目の出生との間隔7が用いられることもある。
- 1. 出生間隔調節birth spacingは、(英語では)時には出生タイミングと同じ意味で使われることもあるが、普通は出生を遅らせるための夫婦の意図的努力を指すために用いられる。
- 3. 第1出生間隔first birth intervalとも呼ばれる。第2出生間隔second birth intervalは第1子出生と第2子出生の間隔を指す。以下同様。
- 4. 人口センサスまたは調査に記録された各回の出生間の間隔は閉鎖出生間隔closed birth intervalと呼ばれる。
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受胎リスクの生ずる1期間を計算するには、妊娠間隔2を考慮する必要がある。結婚と第1妊娠の間隔は受胎遅発3または第1妊娠間隔3である。ある妊娠の終わりと次の妊娠の始まりの間の期間は妊娠間隔4である。そこから女性が性交渉を持たない時間を差し引けば純妊娠間隔5が得られる。最後の妊娠の終了と調査実施期日の間の開放妊娠間隔6である。
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